9.05.2023

かゆいところの周りをずっとかかれているようなシステム

まず最初に言っておくが、これは実際に起きた出来事である。 批判する意図もなければ、まぁそんなもんだろうと自分の中では解決した事柄だ。 ただ、今後、あー、あったよー、そんなことー!ってこのブログの読者方々が同じ体験をするかもしれないので、敢えての共有だと思って欲しい。 同じことをもう1度言うが、批判するつもりはサラサラ無い。

今年6月、野暮用で日本に帰ることになった。 ほんの数日の滞在で、ホテルは目的地に近いところを・・・と探したところ、上野駅近くのAPAホテルとなった。 まぁ泊まるホテルにそんなにこだわりを持たない私にとっては、雨風さえ凌げればどこでも良いというのが本音だ。

強いていうなら、駅から徒歩数分、雨が降る可能性もあるので地上に出なくても地下道である程度行けるところ、コンビニが近くて、歩いて居酒屋とかも行けて、大浴場があって、かつ安いところだったら良いのだが、まぁ全部の条件を満たすのは難しい。 なのでAPAホテルに宿泊することにした。

日本帰国中のホテル宿泊は基本的に楽天トラベルを利用することが多く、アメリカ国内の宿泊だとHotels.comというサイトを多く利用している。 楽天トラベルはまぁ昔から使っているので勝手が分かっているからだ。 Hotels.comは10泊利用すると1泊無料になるというサービスがあって(10泊分の価格の平均値が1泊分の費用になる)、そのお得感が好きで結構使っている。 そしてそのHotels.comで日本のホテルも取れることを知ったので、Hotels.com経由でこのAPAホテルを予約した。 決済は当然事前にカードで支払い済みだ。


帰国日。 


羽田空港に到着したのは午後2時ごろだっただろうか。 ホテルにチェックインし、荷物を置き、円安の恩恵を受けるために買い物に繰り出すことになっていた。 JINSでメガネ調達、ユニクロでエアリズムの爆買い、無印でタオル、DAISOで娘のおもちゃ、ワークマンやブックオフなど、買い物出来るのはその日と翌日のみだ。 翌々日にはアメリカに戻る。10分、いや1分の時間すら惜しい。 長旅で疲れているなんて言っている場合ではないのだ。


予約したAPAホテルに到着。


人件費削減目的だろうか。 チェックインカウンターはなくなり、チェックイン端末が数台並ぶ。 1つのフロントテーブルに数名スタッフがいるが、何やらバタバタしているようだ。 敢えて対人で行ってもらう必要もないので、端末で簡単に済ませよう。

どんな画面表示だったかは覚えてないが、最初に「お客様のお名前を入れてください。」との言葉が出てきた。 入力はカタカナがデフォだ。 名前を一文字ずつ入れていく。 



「お客様のご予約情報が見つかりませんでした。」




おかしいな・・・? 


入れ間違いがないかと再度入力するも結果は同じ。 そうすると今度は予約番号で検索出来るようになる。 スマホを取り出し、予約番号を見て入力しようとしたが・・・



「ブッキングサイトをお選びください。」


とのこと。


おいおい、どこで予約してようがそれは自由じゃないか。 わざわざワンクリックさせて、その上で予約番号入力か? まぁクリックなんて数秒dって、Hotels.comの表示がない。 完全に詰んだ。 なんだこの客に優しくないシステムは。 決済したクレジットカードを挿入したら予約が見つかるようなシステムもない。 ある程度こういったシステムに慣れ親しんだ生活を送っていたはずだが、こうなってしまっては仕方ない。 係の人を呼ぶか・・・と思ったものの、談笑中でチェックインする人のことなんてこれっぽっちも見ていない。 買い物に行くと、何かお探しですか~?ってニコニコと近寄ってくる店員さんたちとはエライ違いだ。


仕方ないのでフロントの列に並び、順番が来るのを待つ。 最初に言われた言葉はこれだった。


「上野駅周辺にはホテルが4つございまして、間違ったホテルにいらっしゃっているということはございませんでしょうか?」


なるほど。 次にやってくるのは宿泊客を疑う接客か。 まぁそういう旅行客も少なくないだろう。 だが私は、大浴場あり、コンビニもあって、徒歩圏内に居酒屋もあってアクセスが良いというところから選んでいるのだ。 予約確認メールを見せ、間違いがないことを確認してもらう。


「少々お待ち下さいませ。」 


カタカタカタ


「あ、なるほど。 お客様の場合はですね、予約サイトでローマ字で記入されてますね。 カタカナ入力を済ませましたので、再度あちらでどうぞ。」と端末に誘導される。


いや、お前がやれや!と言いたくなる気持ちを抑え、再度端末でチェックインさせられる。 何だろう、このモヤモヤ感は。 端末でカタカナ入力を試みると、なるほど。 左下に小さく英語入力用のボタンがある。 気付かないレベルだ。 というか、日本語が読める人でカタカナ入力を求められたら間違いなくそのまま入力してしまうだろう。 予約をローマ字で入力している人間なんてマイナーなのだ。 そういうマイナーな旅行客にはちっとも優しくないシステム設計になっている。


しかもそれだけで終わらなかった。 


その後に確か電話番号だったか、住所だったかを入れる画面が出てきた記憶があるが、デフォがやっぱり日本のケタ数になっていた。 1分でも惜しい状況でなかったら、そんなに気にすることでもなかったかもしれない。 滞在がもっと長ければ、疲れていなければ、なんとも思わなかっただろう。 だが、このかゆいところに全く手が届いていないシステムは言い過ぎかもしれないが、日本のグローバル化が遅れている1つの要因にもなっているのではないだろうか?と思ってしまう。 多分こうやって困っている旅行客はたくさんいるだろう。


クレームの1つでも入れようかとも思ったが、わざわざこんなことがありましたって書いたところで、この度は・・・から始まり、真摯に受け止め改善に・・・と決まりきったような言葉が返ってくるだろう。 


私はそんなお人好しではない。 


これだからAPAはダメなんだって批判したいわけでもない。 


ただ間違いなく言えるのは、これからAPAは使わないということだ。 



帰国日の朝食が決まっていなかったので、ホテル内にあったレストランで朝食を食べようとしたところ、朝食券はフロントでご購入くださいと言われ、今日の朝食券は売り切れましたとフロントで言われたのも良い思い出だ。 バフェスタイルなのに売り切れっていうのもあるとは。 その日の気分でレストランを利用したいという旅行客は完全に除外されているのだ。 


逆にAPAに泊まってよかったよーって出来事は、部屋のテレビから大浴場の混雑具合が見れたのと、朝食を買いにコンビニに行く時に傘を貸してくれたことだろうか。


便利な世の中になってきているからこそ、なるべく面倒なことは省きたい。 だからAPAはこれから宿泊施設の選択肢から外すことになる。 が、11月帰国時に再度APAに泊まらなくてはいけなくなってしまった。 


今回はそんな問題に直面しないことを願いたい。